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2006年07月05日

●渓流を見ながら思うこと・・・NO2

さて、多様な光環境とは・・・・

実際に渓畔林を伐採する場合、
まず渓流は瀬か淵かに大別できるので、二つに区別できます。

皆さんも時々感じたことがあるかもしれませんが、シャロムの様な山岳渓流の場合、場所によっては上流の日当たりが良い淵の方が下流の暗い場所より水温が高いことがあります。

これは、たぶん蒸発散によるものだと思います。

瀬の水流が早く流れ、水しぶきがあがっている場所では盛んに蒸発散が起こっています。当然水温は下がります。
それに対して、同じ面積、同じ日射状況でしたら淵の水が淀んでいる場所では蒸発散が起こりにくく、実際日光が差し込む水底などでは妙に水温が高かったりします。

よって、もし水温の上昇を防ぐのでしたら瀬の上の木を伐採し、日射を増やすのが良いと思います。
(たぶんさほど水温は上昇しないでしょう・・・)

ただし、逆に蒸発散を促するので水量は淵に光を入れるより減少するかもしれません。

蛇足ですが・・・・
シャロムの第一ポンドにて、夜明け前にポンドの堤上まで沁みていた水が日が昇るとすぐに数CM水位が下がり、堤上が乾いていくのが観察できます。それほど日光による蒸発散の量は多いのです。

一方水生昆虫の立場から言えば、やはり瀬の方が明らかに棲息数、種類が多いようです。

よって、多様な光環境をつくる指針としては、瀬の上を明るくするという方向で行くつもりです。

そうして、もう一つ、その時期ですが、

本来、この伐採は秋の台風シーズンが終了した頃、紅葉が終わる前に行うのが1番効果があるのかもしれません。
というのは、伐採木の処理において、それを川の肥料にするのが1番得策だと思うからです。
日光を入れるために伐採した木々を一部は渓流を横断するように伏せて、小さなダムとして、その上に伐採木の紅葉や枝を堆積します。

そうすれば、まずはその横断した木による小さなダムにより、小さな淵が形成され、そこに産卵礁ができる可能性がありますし、その堆積した葉は長い冬を通してゆっくりと分解され、水生昆虫の温床になることでしょう。

そうして、春の水量が多くなる頃までには木々はずいぶん分解され、弱くなり、大水がでても、鉄砲水になるような木々の堆積はないと思われます。

                       ・・・・・・・・・NO3につづく
Pict0058.JPG

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