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2006年04月29日

●森との付き合い方

春先の大雨が降った翌日、道路が遮断されました。

特に春にはこのようなことがあります。
今回はその中でも大きな崩壊でした。

冬=>春と、凍って、融けて・・・山の基盤となる岩石も少しずつ柔らかく崩れていきます。
そこへ、大雨が降ると、わずかにできた隙間に水が入り、砂と砂の摩擦により、持ちこたえていた岩盤、土塊は、水により摩擦力が小さくなり、一気に滑り出します。

そうして、時には写真のように、   ドカツ  と斜面ごと崩壊することがあります。

森も、すこしずつ年をとっていきます。

そうして、ゆっくり、ゆっくりと平らになって行きます。 人間に似てますね。(^^)

というわけで、昨日のお仕事の一つは、この土砂をバックホーで除去する作業でした。

全部除去すると・・・実は結構大変な労力と問題が発生します。それは、今回のように斜面の全体的な崩落の場合、下を除くと、また、上からどんどん崩落が続くことです。場合によっては、写真の土砂の10倍くらいの土砂がでてしまうこともあります。
いずれ、出てしまう可能性は大きいですが、こんな場合、私たちは行政ではないので、自然に即した程度、つまり、人間が欲しい幅だけ除去して、残りは置いておきます。

もちろん、そうなると、雨のたびに崩れますが、こまめにその度除去していけば、それでも一年もするとある程度落ち着きます。

これが、行政のパワーならば、がっつり掘削して、よう壁やコンクリート吹き付けの法面工などを施し、数1000万円が飛んでいくのでしょうが・・・・それでいいのかなあ・・・?

日光の男体山という素晴らしい山に、
「日本が世界に誇る法面安定、砂防工事!」
がありますが、(行政がそう主張してます)僕も、昔そのお手伝いをしたことがありますが、価値は後世の人達はどう見るのかなあ・・・と思ってしまいます。

     おさんぽ自然地理学から転載させていただきました
あれだけ、山に砂防工事を施し続けても・・・たぶん崩壊は止まらないでしょう。

それは、生物の定めだと思います。

森も山も渓も水も全て生きていると思います。


関東森林管理局より転載しました。

年をとれば、全ての生き物は崩れて平らになって行きます。

人間は必要最小限のインパクトを加えるだけにすべきではないかなあ・・・と考えるシャロム人です。

・・・・お金もないしね・・・クスン(涙)

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コメント

砂防工事って・・・やはり巨額の利権が伴うのでしょうなあ・・・
学生時代には海外移住を考えていたので日系人協会というところでよくアルバイトをしていました。その事務所が永田町の砂防会館なる立派な建物の中にあり、同じ階に中曽根康弘さんの事務所がありましたが、偶然ではないですよね?

かなりインパクトのある、現実味をおびた一枚の写真ですね。
怪我人とか出なくてよかったですね。

渓流釣りとかで、林道を走っていたら、落石の後は結構見受けますよね。山間部では、日常茶飯事なのでしょうか。

鳥飼うなう様
おはようございます。
そうですねぇ~利権は存在するでしょうが・・・・それはそれで大変なことだと思いますよ・・・きっと。

SAGE愛好会様
おはようございます。
森の中では、結構日常茶飯事ですね。
でもまあ、簡単に通れてよかったです。

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