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2007年03月17日

●天然尺ヤマメイワナプロジェクト 現状分析概論編

魚の平均サイズ
シャロムの森の渓流は全長8KM以上、そしてC&Rのおかげでたくさんのヤマメやイワナが泳いでおります。
でも、その平均サイズはやはり20cmくらいになっています。

●シャロム渓流MAP

    クリックすると大きいサイズになります

尺イワナの場所
イワナについては尺上の大物も時折姿を現しますが、やはりヤマメについては大きくても泣尺くらいです。
イワナについては下図の赤丸の中の流域において時々姿を現します

shalom_map-thumb1.JPG

特に左沢の上流部においてはイワナしかおらず、ずいぶん大きな者達が生息し、昨年などすべて尺上イワナ・・・というツワモノのお客様もおりました。

結果として申しますと、イワナのみの棲息地においてはやはり尺上になる可能性が高いようです。
それに対して、イワナ、ヤマメ混生域においてはヤマメのあのすばしこい動きについていけないようで、イワナはじっと・・・・岩魚・・・石のそこに張り付いているようです。

魚の魚数
現在、かなりの魚数が見られますが、逆に言えばこの渓流においてはオーバーストックのようで、餌が欠乏しているようです。

渓畔林とそれをとりまく単純な針葉樹林相による落ち葉の堆積の少なさ
また、渓畔林が高木相になっており(つまり渓流そばの木々が大きなものばかりになっており)春から秋の落葉までのシーズンはかなり暗い渓流になっています。
また、渓流から10m程度には広葉樹が多いのですが、林業地帯でありことより、その外側は単純な林相、スギ、ヒノキの林になっております。
これは、結果として、陸生昆虫類の単純な種類とストックの少なさ、につながっているようです。山の上からの落ち葉の供給も多いとはいえない(現在の日本の渓流を取り巻く森林に比べれば多いかもしれませんが・・・)と思います。

日射と単純な水生昆虫相
日射があたっている場所の方が活性が高く、昆虫類も飛んでいます。
1日を通して日が当たっている場所(渓流)はなく、感覚的には1日のうち2時間くらいが平均日射時間でしょう。
ゆえに、植物プランクトンの発達は遅く、水生昆虫の多くは落ち葉から生まれたエネルギーを元に育っているわけです。

日射が少なく、渓流も季節による水量の増減が大きいので、そこに住む水生昆虫の相は単純化しているように思われいます。
つまり、多くの種類の水生昆虫がいるのではなく、ある特定の種類の昆虫が大量いて、一時期にいっせいにハッチするというような状況である気がします。

簡単な総括

シャロムの森は完全C&Rにしたこと、無放流でいること、渓畔林が高木相であること、渓畔林の外側の林分が針葉樹林の単純な相であること、年間を通じて水量の増減が大きいこと(ボトルネックが存在する)、により魚数が多いが、その結果として餌が欠乏し、魚のサイズが小さくなっていると考えられます。


天然尺ヤマメイワナプロジェクト 現状分析地形編 つづく・・・予定(^^)

2006年02月16日

●渓畔林管理への提案

View image
まずシャロムの森を考えると夏場非常に「暗い」。。この点については、RIVERWALKERS氏のBlogをご参考いただきたい。
 必要になってくるのは渓畔林における上層木の間伐と言うことになる。研究資料からをそのまま当てはまらないのは、日本の山岳地域の問題で、傾斜がきついため、様々な点に留意しなければならない。渓畔林を残したままであると、かなりの面積の皆伐が必要になる。このアタリを日本向きに考慮した結果として得られるのが渓畔林への直接的なインパクトになるわけです。(具体的には間伐ですが)
 

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2006年02月06日

●魚の感覚・・・遺伝

釣られやすい個体と釣られにくい個体はが存在することは経験上釣り人は知っています。
実際、研究によっても、遺伝的に釣りにくい個体は存在するようです。
さて、それら個体も養殖池により長期にわたり給餌すると個体差が消えていくことは釣堀などで良く見られます。

ただし、これもどうも絶食の度合いによる影響が強いそうで、出荷前に何日絶食させたかにより、魚達の持つ警戒本能が薄れる度合いが変わるわけです。

さて、シャロム・・・
今から5年前までシャロムの森にはエサ釣りの凄腕の方々が毎日訪れていました。
彼らは本当に1日100匹以上のサイズ15CM以上の魚を釣って帰りました。
彼らいわく、
「この渓流は不思議だよ。おれらが毎日通っても、魚が絶えないんだよな・・・。必ず次の日にはまた100匹釣れるんだからな!」
でした。
 このシャロムの渓流では、ヤマメの稚魚放流も長い間行われていませんでしたので、彼らによる釣獲により、ずいぶん釣られにくい魚たちの血が濃くなった気がします。

そうして、その後の完全C&Rによる大増殖!現在シャロムにいる魚達は皆、100匹男達の手を逃れたシビアな用心深いやつらの子孫であるわけです。

さて、このシビアな奴等もこの1年でまた変化が見られ始めています。

完全C&R プラス、釣り人の数が増えたことにより、一時期、ずいぶん釣れなくなりました。これは、疑似餌を経験すると極度に用心深くなるせいでしょう。
そうして、魚達の中には神経症、神経過敏になる者達が増えたと思われます。
(実際、実験室でも、疑似餌を使った実験では、神経症、神経過敏になり、実験に適さない魚たちも多く出ます。)

ところが、そんな中、ある場所のニジマスと岩魚は逆の傾向を示しだしました。
入れれば食いつく!  です。
どちらも尺以上の個体でしたが、とにかく食いつきがよい!
私達はスタッフと呼んでいました。

特に、イワナについては良いスタッフでした。
これは、学習した成果かもしれません。

ある群が皆警戒気味になり、神経過敏の状態の中で、ちょっとおバカな岩魚君、彼は、警戒しないだけ他の魚たちより早くエサを取ることができます。
当然、どんどん大きくなります。
そうして、それがたとえフライであろうとなかろうと、まずは食いつく!
そういう習性を身につけたのではないでしょうか!

この獲得形質は遺伝するかどうかは疑わしいですが、先天的な性格、無鉄砲さ(おバカさ?)は遺伝するので、昨秋の産卵でたくさんの息子、娘たちを生み出しているはずです。
これから数年すると、たぶんバクバク食いつく、スタッフ候補生がたくさんいるようになるかもしれませんね。

本当にそう考えると、無考慮な放流は害悪でしかないかもしれません。
もちろん放流せざる得ない場合もあるでしょうが、生物が持つ力、環境適応能力、形質の分化能力を奪っていることになるきがします。

昔から岩魚は各沢で違うといわれていますが、その岩魚が最初のスタッフになったのはやはり、岩魚は形質分化が早いのかもしれませんね


     FUKUMOTO20050815

2006年01月29日

●魚の感覚・・・記憶?

シャロムの森の魚達はみんな猛烈に釣りにくい・・・
これはやはりC&Rのためなのだろうなあ・・・と思います。

さて、鹿児島大学水産学部教授の川村軍蔵先生の著書「魚との知恵比べ」によると・・・

いろいろその種の実験はあるようです。
オランダのJ.J.ベウケマのレポートによるとコイの場合2回目からは極端に釣れなくなり、その影響は1年間も続くそうです。またカワカマスにかえて実験した所、釣り方によりずいぶんその後の結果に違いが出るようで、
  誘引効果の高い生きたローチを使用した場合、釣り針の影響は少なく、スピナーで釣った魚の場合、その後釣穫率が1/30に落ちたそうです。

また、湖、沼に棲息する淡水魚ブルーギルを使用し、一度釣れた魚に標識(尾びれや背びれのカット)をつけ、再度放流し、その釣り針経験の影響を調べた所、その学習持続時間が62日間も持続したとのことです。

魚たちが痛みを感じるか否かはまだ学者達の間でも定説はないようですが、記憶することは確かなようです。

さて、シャロム・・・今年は12月から3月末までの4ヶ月間を休養・・・忘却期間!?(嫌な事は忘れてしまおう!期間ですね(^^))をとりますが、4月からの魚達の釣獲率はどのように変化するのでしょうか?

なんとかしっかりしたデータを採ってみたいものですね。
(大学の先生・・・共同研究しませんか!)

シャロムの森の場合、他の渓流と一つだけ全く違った(いや2つかな?)因子がありますので、ちょっと興味深い結果が出る気がします。

それは、完全無放流であるということです。無放流により、その場での遺伝的優勢因子がどう働くか?!C&R完全対応の天然魚が生まれたりして(^^)

それから、フライフィッシング専用区なので、基本的にドライフライに対する学習がメインになるでしょうから、その影響はどんなものになるか・・・

しかしながら、昨年の傾向を見ますと、もちろん春先は釣りやすいと思いますが、それよりも、季節や天候により釣果が変わる気がします。
台風や大雨の後など、入れ食いですし、秋の産卵時期になりますと、大物が食いがよくなります。

今年は、渓流沿いの渓畔林を少々伐採し、水生昆虫を飛躍的に増やす予定です。
この影響がどう、魚達の行動、サイズ、数に影響するか!・・・・・・楽しみですね(^^)

次回は、記憶は遺伝するのか?!をテーマにしてみます。


     GENMEI

2006年01月27日

●魚の感覚・・・紫外線と偏向グラス

魚達の見る能力は素晴らしいです。彼らには紫外線が見えるようです。

だけど紫外線が見えるということは生活する上でどんな影響、メリットがあるのだろうか?

やはり、昆虫が近紫外線が良く見えるようで、青色蛍光灯やさらに紫外域の光源に虫は集まってくる。その虫を食べる魚はやはり紫外線が見えるほうが有効なのだろうと考えます。

そうしてもう1つ、彼らは偏向グラスをかけているようです。

つまり、私たちが偏向グラスをかけて水面を見ると、光の反射が除かれて良く見えるのと同じく、水面下から上を覗くとき、水面上の反射光が除かれ、すっきりと水面上が見えるようです。

きっと彼らには水中も水上も同じくらいに見えるのではないかなと思えます。

近眼?なのを除いては、魚達の見る能力、すごいものです。
(実際、近眼?かどうかはわからない。この推定視力は網膜細胞の密度から推定しているだけですからね・・・)

とにかく、魚達からはよく釣り人の姿や動き、ラインの伸びが見えるようですから、どうやってストーキングすればよいのでしょうか?

次回からは、魚の記憶能力について書きますが、この記憶能力と見る能力がシャロムの魚達の猛烈にスプーキーな奴等の攻略方法につながる気がします。


     YUTAKA 2006.06.15

2006年01月25日

●魚の感覚・・・瞬間識別

魚達は、視力は0.2程度であるが、微細な違いを見分けることができるようです。

さて、その魚達、首を若干振りながら流れの中を泳いでいますが、果たして、そのように動いている状態で、急な流れを流下してくるエサをどの位の時間で見分けることができるのでしょうか?!

このことに関係する実験がやはりありました。

あらかじめある図形(発光ダイオードにより表示)がでるとエサがでる装置で学習させたブルーギル(この魚は光視感度がよい)を使い、100万分の一秒で発光できる図形表示器を使用して、どの位の時間が図形を認識するのに必要か調べました。

結果・・・すごいことに、100万分の3.2秒の発光時間で、図形を認識することができる結果がでました。ちなみに、人間はその55分の一・・・つまり100万分の176秒まで認識できたそうです。

ということは・・・

山岳渓流を勢いよく流れてくるエサやフライを魚達は一瞬の間に認識し、判別することができる・・・ということですね

ただし視力は悪いようなので、ナチュラルに流れてきたエサにはつい飛びつくか、よーく見える所まで泳いできて、プイッと戻っていくわけですかね・・・

それにしても、魚達にはどんな風に水面上が見えているのでしょうか・・・

・・・・・参考文献 「魚との知恵比べ」 川村軍蔵 著 成山堂書店・・・・


     GOU様撮影

2006年01月10日

●魚の感覚・・・見る能力NO1

渓魚達には一体どのような視界が広がっているのだろうか・・・
シャロムの森の魚達は林道から覗いただけで逃げていく。
距離的には場合によっては30m以上あっても逃げてしまいます。

ほんとに見えているのだろうか?そして人間と判別しての行動なのだろうか?

また、最近のシャロムの魚達は皆、猛烈にスプーキーで、ラインが伸びて行くだけで逃げるわ、フライが落ちた瞬間に逃げるわ、はたまた、一度は近づくが、あと1cmでプイと逃げていくわ、ほんとうにどういう風に魚達には見え、判断しているのであろうか?

そんな疑問をいつも持っています。

今回、「魚との知恵比べ」(成山堂書店)の本からレポートです。

魚は、魚眼レンズというレンズがあるくらい広い視野をもっています。ですが、実は魚が広い視野を持っているのはそのレンズの為ではなく、目が飛び出しているためだそうです。
実際、ウサギや馬など人間と同じレンズの持ち主でも、その視野は広く、ウサギなどは、後方においても両目で焦点が合わせる事ができる(つまりじっくり見ることができる)そうです。

さて、魚の視野は、上下左右後方、ほとんどにおよび、見えない場所は後方のほんの一部だそうです。

つまり、基本的には魚は全て見えている・・・らしい・・?です。
とくに、シャロムの渓魚たちは目玉が大きく、そして飛び出ていますので、360度良く見えることでしょう。

しかし、視力については、淡水魚 オオクチバスで0.17と、さほど良くはないとのことです。
(視細胞の密度とレンズの焦点距離から計算した魚の視力)

ここまでだと、なんだたいした視力でないのだから、ストーキングもメンデイングもフライの種類もさほど関係ないのでは・・・と思えるわけですが・・・

が・・・残念なことに、魚達は視力は悪いが、人間の数十倍優れている見る能力があるようです。

次回に続く・・・


いずれにしろ、魚達には、下のような風景はどのように見えているのか、一度は見てみたいものです。

2005年10月20日

●渓畔林3

渓畔林3

(写真:渓畔林)
 シャロムの森は「暗い」というのはよく言われていることです。今年は、明るさという観点よりも、「ふりやすさ」を考え多少下層木の手入れを行ないました。「光」を調節するということになると大掛かりに上層木の手入れ(間伐)を行なう必要性があります。以前にも指摘しましたが上層木の役目にも有益なものがあるわけです。魚の卵に有害とされる「紫外線」の遮断。また中~小のカバーの供給(中小の枝)、そして上層木が倒木して起きる大型のカバーの供給という三つが上げられます。

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2005年10月12日

●イワナとヤマメの行動の違い

今日、第2ポンドのゲートをクローズしました。すぐに水面は上昇し、3時間で写真のような状態になりました。
美しい景色です。水も本当に澄み通り、秋色に染まっています。
ふと、見ると、イワナが捕食行動をしていました。もっぱら水底のエサをついばんでいます。時にはさっと動く水生昆虫がいるのでしょう。頭をグイッと右左にふりながら、食べています。
 
 ヤマメはというと、もっぱら水面上のエサをついばんでいます。急に水位が上昇したので、水際の昆虫達がたくさん浮いていて、動いています。
時にはトンボの産卵行動の瞬間を食べようと、しつこくトンボを追い回すヤマメもいます。

ヤマメは水面、イワナは水底、ほとんど上と下で一生懸命捕食しています。
私が、すぐ横で動いても、ほとんど気づかず食べています。

この行動形式は、やはり日ごろからの、上下関係が固定されているからなのでしょうか?それともイワナはやはり、水底が好きなのでしょうか?

ナチュラルゾーンの本沢では、一年に1週間だけ、イワナばかりがドライでつれます。ふだんはヤマメが制海権を握っている区域ですが、ヤマメが産卵のため皆で上流に移動した、その期間だけ、イワナも水面上のエサを狙えます。

本当に、美しいですね。

水中の世界の食物連鎖、季節の移り変わり、生き物たちの絶妙な振る舞い。

本当に世界は美しく、輝きに満ちています。

2005年09月15日

●個体差。


(「リラックス」:Ban-Nin)
 最近特に思うことがあります。それは、魚たちの個体差です。その差は、警戒心のひときわ強い個体、かと思えば、同じ場所で何度も釣られる気のいい?個体。見た目の違いもかなり多くなってきているように感じます。あるものは、茶色に近く、あるものは、黒点も少ない白い個体。遺伝子が違うということではなく、食や、補食行動の影響の方が大きいのかもしれませんが、不思議に思います。
遺伝子的にも違うのかもしれませんが、そこまでは調べることができないのが本当の所です。
 ただいえることは、C&Rではじめたことにより、同種内でも見た目の多様性が出てきていることは興味深い事実です。
答えを出す立場にはありませんが、これからも末永く見守っていきたいですね。
5年後の魚たちは?10年後の魚たちは??そんなことを考えると少し楽しくなる今日この頃です。

2005年08月17日

●ライズの観察

 少し気分転換がてら魚の観察をしてみました。
今は朝7:30くらいにいったのですが、既にライズしている個体も多く、どうしてだろうか?と疑問が出てくる。

「ビッグマウス」(写真:Ban-Nin)

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2005年08月02日

●渓畔林2

渓畔林2
 渓畔林は、その特性から、多様性が求められます。樹種はもちろんのこと、その階層にも多様性が求められます。
 地域差はありますが、沢の木では何が思いつきますか?シャロムの森では、スギ、サワグルミ、ヤチダモ、シオジ、ケヤキ、イヌブナ(クロブナ)、ヤナギ類、カツラ、フサザクラ、カエデ類(ハウチワカエデ等)、トチノキ、トウゴクヒメシャラ(キンシャラ)等々。。

(守小屋下にて-写真:Ban-Nin)
 

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2005年07月27日

●シャロム式管理(土砂と渓流編NO1)

シャロムの森は自然の力を生かし、というかその圧倒的なパワーをいかにうまく活用するか考えています。
昨日台風が来ました。
この台風により渓流の浄化が行われます。

     第2ポンドのゲートを開放した状態

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2005年07月16日

●渓流の実力!濁らないのはなぜ?

ここに来られた人は皆知ってますが、シャロムの渓流は極めて透明度が高いです。
おかげで、それゆえの厳しさが釣行にはありますが・・・

さて、昨日20mm/時もの強い雨が降りました。もちろん夜にはかなり水位が上昇していました。
しかし翌日の朝の渓流の美しさ!

渓流が・・・森全体が安定している証拠だと思います。
これだけきれいな渓流ですが、しゃろむの森から外に出て、下流域の村営のバンガロウより下に行きますと、まだまだ濁っています。

これは、現在右の沢で林道工事を行っているのが原因だと思います。
どうしても、工事をすると、細かい砂や土の安定が崩れます。それが雨によって流れます。
一つの研究として、「渓流の濁り」を研究してみたいものです。
一体、濁りの原因は本当のところ、砂防ダムなのか、林道工事なのか、それともその渓流が持っている何か、なのか・・・

現在ブログランキングに加入していて、おかげさまで4位まで上昇しました。2位のかたの場所もひどそうです。
いさぢまんぬ さんから引用

「黄土色の河川」  
先日の大雨で県央の二河川は
依然上流のダムからの
排砂によりいつまでも
黄土色の水質だ

ダムの底には大雨の度に崩れた山の土砂が溜まり
その雨が降ったのを境に
九電はダムのそこ側からの排水を行い
いわゆる排砂を行う。

つづきはこちら

排砂の理由もそれなりにわかりますが、もうちょっと穏やかになんとかうまくできないものでしょうか・・・

この排砂の場合、水が下がり基調の時に行うので、砂がどんどん下流域に残ってしまう。
もし、上り基調の時に排砂できればずいぶん違うと思うのですが・・・

渓流も森も生きています。その呼吸は水位や水温などによって現れます。
もっと友好的な、(有効よりも友好)永遠に続けることができるような方法があるのでは?と考えてしまいます。

しゃろむの森でもいろいろ実験をいくつもりです(^^)/
かなりおもしろいですよ~乞うご期待!

2005年07月07日

●渓畔林1

渓畔林1
 渓畔林が健全であるか否かで、その川の状態が大きく変ってきます。
その効果は主にリター(葉)の供給,木片等の供給、木材の供給、砂の供給等があげられます。

iriguti 2.JPG(2005-7-5撮影)

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2005年06月27日

●魚数調査2004/03/13

調査日時:2004年3月13日

調査者 視認者 斉藤 記録者 小森谷浩之 補助 小森谷孝志

調査方法:夜間にライトにより目視し計数された各魚種の体長別個体数を観察

調査目的:渓流における魚数調査の練習と調査

調査水域:黒坂石川

●A区間:渓流が二つに分かれる前の砂防ダムの下流側の流程70m区間。平均流れ幅6.99m 

●B区間:左沢の二つ目の砂防堰堤上流から流程80m区間。平均流れ幅4.6m

●C区間:右沢の分岐入り口から流程100m区間。平均流れ幅4m、

調査結果

 観察された魚類は、イワナとヤマメのみであった。

ヤマメの調査結果

イワナの調査結果

考察

ヤマメにおいては11cmを中心とする山と19cmを中心とする山があることがわかる。これは2年魚と3年魚の山であろう。ゆえにヤマメは一年で2年魚から3年魚になるのに8cmから10cm程度成長するのではないか。

また、2年魚の山の方が3年魚の山より急であり、成長する過程において個体差が大きくなるようだ。

A区の2年魚はサイズも大きくたくさんいるのに3年魚が少ないのはなぜだろうか。一つの仮説ではあるが、昨年の密猟者による15cm以上の魚体の捕獲の影響かもしれない。

イワナにおいては、3つの区域と共にヤマメのほうが優勢のためか少なかった。2年魚から3年魚への成長量は8cm程度かと思われる。これはこの水域においてはヤマメのため十分な捕食ができないためではないかと思われる。また、ヤマメとグラフの傾向がちょっと違い、3年魚のほうが多かった。これは何故だろうか。

C区においてはヤマメの魚数が37匹と多くこの結果イワナが少なくなったのではないか。

まとめ 感想

初めて魚数調査を行ったわけだが、結構面白かった。こらからも1ヶ月に一度くらい行いたいと思う。また、場所も今度はもうちょっと奥のイワナ域でも行いたい。それから逆にシャロムの森の下流域の一般渓流においても行い、その違いを調べてみたく思う。

●魚数調査2002/05/21

調査日時:2002年5月21-22日

調査方法:シュノーケリングにより計数された各魚種の体長別観察個体数と観察面積から平均観察密度を算出

調査水域:黒坂石川

A区間:亀入淵の下流側の流程94.5m区間。平均流れ幅4.4m、面積約416m2 

B区間:砂防堰堤上流の土砂堆積部の上流端から上流側へ流程219.5m区間。平均流れ幅4.6m、面積約1019m2

C区間:砂防堰堤の直上部から上流へ流程201.6m区間。平均流れ幅6.9m、面積約1400m2

調査結果

 観察された魚類は、イワナとヤマメのみであった。

A区間

 イワナは計19個体が観察され、目測体長は40~350mm。40mmの1個体は明らかに当歳魚。100~150mmの10個体はおそらく1歳魚。160~210mmの5個体はおそらく2歳魚。3歳以上の高齢魚(250~350mm)は計3個体のみ。

 ヤマメは9個体が観察され、目測体長は100~300mm。100~150mmの7個体はおそらく1歳魚、220~300mmの2個体はおそらく2歳魚。

 1歳魚以上の年級群について平均観察個体数密度を求めると、水面積1m2当たりの密度はイワナが0.043個体、ヤマメが0.022個体で、イワナの方が優占する。

B区間

 イワナは計27個体が観察され、目測体長は100~300mm。体長50mm前後の当歳魚は観察されず、体長100~150mmの1歳魚と思われる体長群も8個体しか見られない。これに対して、160~210mmの2歳魚らしい体長群は12個体観察され、220~300mmの高齢魚も7個体観察された。つまり、若齢魚よりも高齢魚の多い水域である。

 ヤマメは計78個体が観察され、目視体長は40~270mm。体長40~60mmの当歳魚は2個体しか観察されないのに対して、体長100~180mmの1歳魚らしい体長群が42個体、190~270mmの2歳魚らしい体長群が36個体も観察され、本種に関しても高齢魚の割合が高いことが目立つ。

 水面積1m2当たりの平均観察個体数密度は、イワナが0.026個体、ヤマメが0.077個体で、ヤマメの方が優占する。

C区間

 イワナは計3個体が観察され、目測体長は100~210mm。体長50mm前後の当歳魚は観察されず、体長100~150mmの1歳魚と思われる体長群が2個体、190~210mmの2歳魚らしい体長群が1個体観察されたのみ。つまり、若齢魚・高齢魚ともに少ない水域である。

 ヤマメは計143個体が観察され、目視体長は40~270mm。体長40~90mmの当歳魚は8個体しか観察されないのに対して、体長100~180mmの1歳魚らしい体長群が102個体、190~270mmの2歳魚らしい体長群が33個体も観察され、高齢魚の割合が高いことが目立つ。

 水面積1m2当たりの平均観察個体数密度は、イワナが0.002個体、ヤマメが0.100個体で、ヤマメの方が圧倒的に優占する。

  

まとめ

 A区間のイワナの観察密度(0.043個体/m2)は釣り場として利用されている水域の平均値0.01~0.02個体/m2(1歳魚以上)よりも高く、釣り場としての利用価値は十分に高いと認められる。ただし、観察個体の大部分は体長210mm以下の個体なので、大物狙いには向かない釣り場かもしれない。ヤマメの観察密度は低く、ヤマメの釣り場としての利用価値は低い。将来的にはイワナを対象とするテンカラ釣り場あるいは初心者向けのフライ釣り場として利用することが望ましい

 砂防堰堤直上部C区間のイワナの密度は著しく低く、イワナ釣り場としての利用価値は低い。ヤマメの観察密度は著しく高く、しかも大型魚が多いのでヤマメ釣り場としての利用価値は高い。足場も良いので初心者向けのフライ釣り場として利用することが望ましい。

 砂防堰堤上流側の土砂堆積部の上流端から上流に向かって続く最も景観の良い釣り場で、イワナ・ヤマメともに大型魚が多いので上級者向きのフライ釣り場として利用することが望ましい。

 以上のように、各調査水域ともに禁漁導入直後にしてはイワナ・ヤマメの観察密度が高く、渓流釣り場としての利用価値は十分に高いと思われる。ただし、体長4000mmを越える特大サイズのイワナが全く観察されなかったことは残念であり、この川をさらに魅力ある釣り場とするための課題と言えよう。今回の調査ではカジカが全く観察されていないので、イワナが魚食化できないことが特大サイズのイワナの欠落の原因と考えられる。